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Stone Circle, Henge and Standing Stone
Wiltshire
SU 123422
ソールズベリー平原に残るストーンヘンジは、先史時代の巨石文化のシンボルともいえる存在だ。最も有名なストーンサークルともいえるが、その構造は他のものと大きく異なる。これはストーンサークルというよりも円形に並べられた石柱上に横石を乗せて組み合わせた堅牢な建造物であり、似たものは他にない。用途には諸説あるが、おそらく宗教的な儀式、祭典の場だったと考えられる。ストーンヘンジは紀元前3000年ころから紀元前1700-1600年ころまで、段階的に現在のような形に作り上げられた。先ず円形の堀と土手が作られた。これは現在もほぼ同じものが残っている。円周上にはオーブリー坑と呼ばれる穴が等間隔に掘られ、そこに火葬された人骨が合計200体分以上も埋葬された。紀元前2900年から2600年ころには何らかの木造建築物が作られていたと見られ、柱の穴が数多く残っている。最終段階である巨石構造物の築造は紀元前2600年ころから始まり、紀元前1600年ころまで続いた。現在残っている主な部分である巨石のサークルの築造が行われ、サーセン石と呼ばれる平均約25トンの巨石が近郊から運ばれた。立石と上の横石はほぞ穴に突起をかませる方法でしっかりと固定され、並んだ横石同士はさねはぎ式という、溝と突起を合わせる方法でそれぞれしっかりと連結されている。また、ブルー・ストーンと呼ばれる長さ2mほどの岩が弧を描いて並べられた。この岩は直線距離で220キロも離れている南西ウェールズのプレセリ丘陵かはるばる運ばれたものだ。 |