<< PREVIOUS PAGE II NEXT PAGE >>

Lanyon Quoit
Dolmen
Cornwall
SW 430337

Men-an-Tolの近く、Morvah-Madron road沿いに立つこのドルメンはアクセスも容易なため訪れる人も多いが、1815年の嵐で倒壊し、立石のひとつが割れたため、オリジナルとはかなり違った姿で立て直されたという。別名「巨人のテーブル」。quoit=クォイトはコーンウォール地方でドルメンのことを指す呼び名だが、もともとは輪投げ遊びを意味している。伝説ではドルメンはかつてモルヴァ近辺に住んでいた巨人ホリバーンが輪投げをして遊ぶために造ったとされていた。ホリバーンはおとなしい巨人で、人間から牛や羊をもらうかわりに、近隣の人間の町を他の乱暴な巨人たちから守ったのだという。 ホリバーンは人間の男の子と仲良しだったが、ある日別れ際に「明日も遊ぼうね」と言い、男の子の頭を軽く指で弾いたところ、その子の頭は砕けてしまった。「神様はなぜ人間をこんなに脆くつくったんだろう」と悲嘆に暮れ、七年泣き通した後、悲しみのあまり死んでしまったという。ホリバーンには20人もの子供がいた。それぞれコーンウォール各地で暮らしていたが、毎年8月1日に親元に集まったという。ホリバーンは丘の上で「魔法の儀式」を執り行なったが、人々はそれを見物するために集い、多いに飲み、巨人の健康を祝したといわれている。祭は巨人が死んだ後もモルヴァ・フェアーとして続き、毎年八月の最初の土曜に開かれた。地域が錫の採掘で賑わったころには、祭りに訪れる者の馬だけで300坪以上の土地がいっぱいになるほどの盛況ぶりだったという。