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ハイランドの北の海沿いの小さな町だが、博物館に二つ大きな石碑がある。一つはこのUlbsterでみつかった石だ。全体に非常に簡単な線刻であり、十字架の内部の組み紐文様なども組んであるようには見えない。ただ、技術的には比ぶべくもないが、Dunrobbin城のGolspieの石碑と共通性を感じる。特に十字上部左右の魚と四つ足の動物は形がそっくりだ。Golspieの石碑に彫られた両者がマルコとイエスだとすれば、この石でも同じ意味をもつはずだが、扱い方をみるとどう見ても他のピクトのシンボルと同等の扱いかたである。それを考えると、Golspieの方も、ピクトのシンボルとして見るべきではないかと思われる。背面は風化がひどいが、蛇と花のシンボルがある。全部で10もシンボルが彫られていることになる。この博物館のもう一つの石碑(下の写真)も損傷が酷いが、裏も表も十字が彫られている、珍しい石碑だ。

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