北米大陸の西岸、カリフォルニア州の南に細長く南北に伸びるメキシコのバハ・カリフォルニア中部(バハ・カリフォルニア・スル州北部)の山地には多くの岩絵が残されている。
特に、シエラ・デ・サンフランシスコ(サンフランシスコ山地)には保存状態の良い、表現豊かな岩絵が描かれたシェルターが数多く存在し、ユネスコの世界遺産にも指定されている。
絵の年代に関して、ユネスコの解説には紀元前100-紀元1300年頃とあるが、21世紀初頭の調査によって、紀元前3000年頃から紀元前5500年まで遡るという結果が出た。
17世紀後半にイエズス会が伝道所を開設したとき、この地にはコチミ族が住んでいたが、彼らは岩絵は自分たちの祖先が描いたものではなく、大昔にとても大きな人たちが描いたものだと語っていた。
頭に独特な飾りをつけ、両手を高く上げる巨大な人物像の多くは、黒と赤と半々ずつ塗られていいる。鹿など、彼らが獲物としていた動物の姿も生き生きと描かれる。
北米のネイティブ・アメリカンの岩絵にも似たものがないユニークな岩絵郡を2017年の2月に撮影した。
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