南スラウェシ地方に住むトラジャ族は独特な文化・風習で知られる。
アルク(道の意)と呼ばれるアニミズム的信仰、祖霊崇拝に基づく葬儀・埋葬の文化はキリスト教化された現在も継承されており、
富裕層は、多大な費用をかけて行われる葬儀のために蓄財する。葬儀では魂を霊界へと運ぶとされる水牛が屠られ、その数は家族の豊かさを誇示するものともなっている。
富裕層の埋葬は岩壁に穿った穴、もしくは高く釣り上げた木製の舟のような形の棺に収める形で行われる。
タナ・トラジャには埋葬に伴って、巨石を運んで立てる風習がある。インドネシアの各地で見られた巨石信仰が現在でも生きた形で残っている場所だ。
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