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Avebury
Stone Circles
Wiltshire
SU 102699

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イギリス先史時代の最も大規模な施設はAvebury=エイヴベリーのストーンサークルとそこにつながる二つのアヴェニューだ。 エイヴベリーと近郊のMarlborough周辺にはSilbury HillThe Sanctuaryなどの石器時代から青銅器時代の遺構が数多く残っていて、この地域がかつて大規模な宗教センターのようなものだったことを伺わせるが、その中心に位置するのがエイヴベリーのストーンサークルで、直径425メートルの巨大なサークルはひとつの集落をすっぽりと囲い込んでいる。ほとんどが失われているが、内側にはさらに二つの小さなサークルと石の列があり、この複合的なサークルに南西、南東それぞれ2つの方向から数キロに及ぶ列石のアヴェニューがつながっている(18世紀の図を見るとかつての形がだいたいわかる)。外側の岩は合計98あったようだが、大半は中世から過去数世紀の間に倒され、埋められ、あるいは砕かれて村の建設に使われたため。今残っているのはわずか27個だけだ。内側のサークルも一部しか残っていない。大きいのはサークルの規模だけではない。岩の大きさも最大級だ。現在立っているものの中で最も大きなものは重さ60トンにもおよび、近年発掘された岩には100トン近い重さのものがあったという。岩は全て近郊のマールボロから運ばれたサーセン石と呼ばれる砂岩で、ストーンヘンジに使われているものと同じものだが、加工・形成されていない自然のままの形で、どの岩にも独特な表情がある。紀元前2500年頃から建造が始まったと見られる。サークルの周囲には深い堀が掘られ堀の内側はマウンド状に土が盛り上げられている。現在は集落ごと世界遺産として保存されており、サークル内には発掘品を展示する博物館もある。