オーストラリアには多数の瑪瑙の産地がある。産地の多くが都市部から遠く離れた場所にあるため、商業ルートに乗るものは限られているが、鉱物ショップなどでも売られる最も有名な瑪瑙は、その名もAgate Creekと呼ばれる川沿いで採れる瑪瑙だ。これらのメノウは非常にカラフルで、青と赤、黄緑とオレンジといった他の産地にはあまり見られない彩りがあるため、世界中で大変人気が高い。Agate CreekはQueensland州の北方、観光地で有名なケアンズの西方、約300キロほどの地点だ。近くの町まで車で数時間かかるようなアクセスが大変な場所だが、メノウを取りに行く人は多い。色彩豊かであり、模様もフォーティフィケーション、オニキス、この二つの組み合わせなどがあり、モス・アゲートもある。白い不透明なベースにピンクとグレーの縞が入る「porcelain=磁器」タイプのメノウも非常にユニークだ。同じエリア内にオレンジ・褐色系の強い色彩のサンダー・エッグが採れる場所もある。Agate Creekのさらに北方に400キロほど、カーペンタリア湾にそそぐMitchel Riverでもメノウが採れる。ここのメノウはAgate Creekとは対照的にほとんど黒・濃いグレーだが、模様は複雑で面白い。同じくQueenslandの、東海岸近く、ブリスベンの西北150キロほどにあるMount Hayではサンダー・エッグが採れる。ベージュ色の母岩に淡い色のカルセドニーが入っている。このサンダーエッグがパチンコ玉からビー玉くらいの大きさのサンダーエッグの「子ども」が緑色がかった流紋岩の中に入った状態のものがRainforest Jasperと呼ばれてアクセサリーなどに加工されている。このMount Hayの少し北東のCloynaエリアのWinderaでも縞瑪瑙が採れる。ここではチューブ・アゲートも採れる。大陸の中央部北方のNorthern Territoryの北部にあるWave Hillではパステルカラーの縞メノウで、しばしばコントラストの高い、複雑な縞模様を持つメノウが採れる。アクセスが容易でないこともあり、あまり流通していない。その他、大陸西部にも瑪瑙の産地は複数あるが、なかなか一般の流通に乗ることはなく、地元の石好きが採取したものが稀に店頭に並ぶ程度だ。大陸ではなく、オーストラリア南部のタスマニアでも多くのメノウが採れる。ここのものも色味には乏しい。ニュージーランドのメノウと似ているので、近縁関係にあるかもしれない。
These agates are from my personal collection.
Not for sale. |
Agate Mr.Tamborine, Queensland 55mm x 60mm x 20mm |
Agate Dubbo, New South Wales 130mm x 70mm x 20mm |
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Agate Parabadoo, West Australia 100mm x 80mm x 35mm |
Roy's Hill Lace Agate Western Australia 90mm x 60mm x 15mm |
Roy's Hill Lace Agate Western Australia 110mm x 45mm x 45mm |
Agate Avon River, Victoria 55mm x 38mm x 8mm |
Agate Wavehill, Northern Territory 50mm x 58mm x 20mm |
Agate Wavehill, Northern Territory 115mm x 43mm x 45mm |
Agate Lymington, Huon Valley, Tasmania 50mm x 45mm x 20mm |
Agate Brook Lodge, Cranbrook,Tasmania 60mm x 38mm x 34mm |
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Agate Carrick, Tasmania 50mm x 40mm x 8mm |
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Agate Snake Tier, Tasmania 35mm x 30mm x 8mm |