北米の代表的な縞メノウのひとつドライヘッド・アゲートはモンタナ州南部、ビッグホーン渓谷の近く、Crow族居留地の南で産出する。石灰岩中に出来た、堆積岩タイプのメノウだ。かつて先住民が近くの崖からバイソンを追い落とし、解体した後に頭蓋骨を儀礼的に周囲に残したままにしていたことから、一帯が「乾いた頭=Dryhead」という名で呼ばれていたというのがこのメノウの名の由来らしい。殆どが石灰岩の岩盤の下に球状、扁平な球状で眠っているが、地表に出ているものもわずかながらあり、先住民によって加工されたりもしていたらしい。50年代末ころから採掘が始まり、現在でもかなりの埋蔵量があるとみられている。が、地主は現在積極的に採掘を許可しないようで、新しい石はあまり流通していない。母岩は赤みのあるチョコレート色の特徴あるもので、殆どが母岩が付いた状態で標本になっている。透明度の低い暖色系、特にオレンジ、黄土色、白を中心とした色味の褶曲の多いフォーティフィケーション、レース状の模様が一般的で、オニキス、モス、プルームなどはない。大きさは卵大くらいから大きくてもメロンくらいの大きさまでが一般的だ。模様が非常にダイナミックで色も鮮やかなため人気が高い。
These agates are from my personal collection. Not for sale. |