フランクフルトの西方。西のエリアの中心にはIdar Oberstein(イダー・オーバーシュタイン)というメノウのメッカとも言える町がある。中世からメノウのカメオなどメノウ加工がさかんに行われてきた町で現在でも世界中のメノウが集まる。産業としては今世紀初頭あたりから安価なブラジル産メノウを輸入して加工するようになり、後に加工業そのものが衰退するが、現在でも世界中の良質なメノウが集まる「メノウの聖地」であることに変わりはない。Idar Oberstein周辺のエリアにはメノウの産地が無数にある。特にFreisen周辺のエリアは小粒ながらカラフルな、バリエーションに富んだメノウの産地が数多くあり、新しい産地も次々に見つかっている。70年代初頭には高速道路の建設に伴って発見されたメノウがあり、「アウトバーン・メノウ」として知られている。Idar Obersteinの北東のJuchemでは不透明なグレーと乳白色を基調とした磁器のようなメノウがとれる、さらに少し北のモーゼル川沿いのArenrathでは色には乏しいが非常に細かい縞模様を持つ美しいメノウがとれる。また、Idar Oberstein東のWendelsheimやAlzeyでは針状のpseudomorphが見られるメノウが多く採れる、と、憶えきれないくらい多くの産地があるが、ドイツでは現在商業的な大規模な採掘はほとんど無い。よって、個々の業者やコレクターが少しずつ採集し、交換したりミネラルショーで売ったりするといった程度である。
These agates are from my personal collection.
Not for sale. |