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ピクトの石碑の中で最も見事なものの一つが、ハイランド、Ross and CromartyのHilton of Cadbollにあったこの大きな石碑だ。長らく最下部が失われた状態で保管されていたが、近年発見された。が、合体はされていない。十字が掘られていた反対側は、17世紀に Alexander Duffと彼の三人の妻の墓石に加工するために削られてしまっていている。非常に精緻なレリーフで、おそらく十字架も細かい螺旋や組み紐模様で埋められていただろう。ピクトのシンボルは上からダブル・ディスクにZ棒、三日月にZ棒、下の絵の中に手鏡とクシが見える。絵は狩りの場面のようだが、最上部の人物は髪が長く女性のように見える。ピクトの石碑に女性が登場するのはこれだけだという。天使がラッパを吹いて祝福しているような絵柄だ。両脇にはブドウのツルの模様があるが、これはアングロ・サクソン系のもので、ノーサンブリアのアングル族の国の影響を受けていることが伺える。