エヅナー
エヅナーはカンペチェ州の中央部、州都カンペチェ市の南西約50キロ弱に位置している、大きな都だ。古典期後期に栄え、ユカタン西部地方と中央部の低地マヤ地域とをつなぐ交易ネットワークの重要な拠点となって栄えていたとみられている。エリアとしてはチェネス地方に近いが、チェネス様式が隆盛する時代よりも少し前に繁栄のピークを迎えたとみられる。古典期に栄えた中部低地の文化から古典期末期に繁栄する北部への変換を体現した都ともいえ、建築様式も、古典期末期にユカタン北部に現れたプーク様式に先立つものと位置づけられている。エヅナーはマヤ文明において最も大がかりな利水設備を実現した。放射状に延びた水路が、都市の中央部を囲む堀に連結していた。堀は都市の貯水池として、そして防御用の設備として活用されたが、放射状に延びた水路も、やはり二つの機能をもっていた。乾期には農地の灌漑用に水を供給し、食料の生産量を上げることと、雨期には畑からあふれ出た水を排出し、中央の貯水池に集めるという機能だったとみられている。古典期末期には衰退し、やがて放棄されるが、衰退の原因については、海路をつかった交易ルートが発達し、内陸のエヅナーの商業的な重要性が失われていったためとも、酷い干ばつが続いたため、など、諸説ある。 |
The Temple Of The Five
Floor Building
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Great Acropolis and Main
Plaza 大アクロポリスと大広場
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Northwest Temple
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South West Temple
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Ball Court
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Temple of the Stone Masks
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Structure 419
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House of the Moon
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