ベカン
ベカンとはマヤ語で「水をはった堀」の意。都は円形の環濠と塀で囲まれている。堀の深さは5m、幅は16m、塀は高さ5mに及んでいた。都市の建設は先古典期の後期に始まり、環濠や城壁の建造は初期古典期に始まっている。強大な都市国家カラクムルとの緊張関係によるところが大きいとみられている。ベカンは古典期初期に衰退していき、カラクムルの支配下に入ったとみられているが、古典期後期に再び繁栄を手にし、この時代の特徴的な建築様式であるリオ・ベック様式の建造物が造られている。二度目の繁栄も9世紀半ばころを境に終わりをつげ、やがて都市は放棄される。 |