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Anbangbang Gallery, Nourlangie Rock Art Site
Kakadu National Park, Northern Territory

AUSTRALIA

2013

ノーランジーのアンバンバン・ギャラリーの岩絵。前頁の絵の上部分。
中央上に大きく描かれているのはNamarndjolgという人物像で、彼は妹と近親相姦禁忌を破ったため、ワニに変えられてしまった(誰に?)と、説明書きにあった。
妹といっても血のつながった妹とはかぎらないようで、氏族の中で結婚には様々に禁忌があり、そもそも婚姻の相手は小さな頃から決められていた。
女性は年ごろになると、先ず年取った男の何番目かの妻になり、その男が亡くなると、次の男と結婚するということを繰り返した。
右上に白く足を開いている虫のように描かれているのは「雷の男」。
「雷の男」=ナマルゴン(Namarrgon)はこの地方の天地創造時代=ドリームタイムの物語の登場人物で、文字通り雷の精霊のような存在。カカドゥは世界で最も雷が多い地域と言われている。
その妻が左下に白い線で描かれているBarrginjで、二人の間に生まれた子はカカドゥにいる鮮やかな赤と青のバッタAljurrとされている。